「真の自己を知りなさい」「真の自己に目覚めなさい」…？？
じょうたんでない！ここにこうしている現実こそ真の自己の総てであり、
自分の知らない自分なんてあろうが筈が無い！と思いがちですが、
多くの場合、人は潜在しているため意識したり知覚の出来ない自己を
抱えているものなのです。

自分では価値の無いダメな人間と思い込んでいたら、他者からは立派な人
だと評価されていたり…逆に自分を立派だと思い込んでいる人が周りの人
たちに、ひんしゅくをかっていたり、低評価されていたりするケースは
よくある事ですね！このように自分自身に対する認識なんて、いい加減
なのが実情なのです。

これは他者や物に対して鋭い観察眼を持っている学者でさえ例外では
ありません。残念ながら自分自身のこと（真の自己）になると、適格
で公平な観察は出来ないものです。

果たして、日常認識している自己とは別の「真の自己」なんてあるので
しょうか？
それはメンタリティなもので、物質形態が無いので、適格に把握（位置
付け）する事は出来ません。

ただ、それがもたらす現象で存在を感じ取ることは可能です。
例えば、人の性格や人格等も「真の自己」に大きな影響を受けて形造
られます。

私達は、実にさまざまに存在している環境（世界や社会、或る場合は
組織）の一つに入込み、そこから見た世界を現実世界として生きている
存在です。

人は運命や外因又は自己選択によって、様々な環境に入ります。
そこには、それぞれ異なった世界が展開しており、その中で活動し、
それぞれ独自のドラマや世界を展開していく事になります。

「真の自己」は、どの環境世界に入ろうとも、そこで異なった
ドラマを展開しようとも、その人の芯となる部分（例えば性格
や人格は）は意識せずとも、本能的行動や自然発生的など行動と
なって浸み出るように現れる性質を有しています。

「真の自己」とは、便宜的に作られたり、使用したり、徒に披露
されることもない、環境にも左右されない・・・物質環境以上に
確実な存在かも・・知れませんね！　しかも、それは自分でも知
らなない能力や可能性を潜在させているものです。
「人は持っている能力の極く一部しか使っていない」と云われ
ています。このような潜在能力は知ったり、使おうとしても、
うまくいくものではありません。環境に対する反応行動の中に
自然発生するものです。

　　　　　　　　　２０２１年5月14日　記　　　　大嶋哲郎

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